第79回日本自律神経学会総会

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会長挨拶

第79回日本自律神経学会総会
会長 朝比奈 正人
(金沢医科大学脳神経内科学教室)

 この度、第79回日本自律神経学会総会の会長を拝命いたしました、金沢医科大学脳神経内科学の朝比奈正人です。

 本総会は、「こころの時代の自律神経学」をテーマとして、2026年10月30日(金)・31日(土)の2日間、金沢市文化ホールにて開催いたします。

 日本自律神経学会総会の歴史は、1956年(昭和31年)に東京大学の冲中重雄教授が「国際自律神経研究会日本支部会」の名称で東京において開催されたことに始まります。当初は年に複数回開催された時期もあったため、今回の総会は第79回となりますが、第1回開催から数えて本年で70周年という節目を迎えます。学会創設者である冲中先生は1902年に金沢市で生まれました。その金沢の地で日本自律神経学会総会の70周年を迎えることに、深い感慨を覚えております。

 日本自律神経学会は、自律神経学に関する医療・研究・教育の発展を促進し、会員相互ならびに関連機関との連携を図ることで、学術および社会の発展に貢献することを目的としています。自律神経は、内臓、血管、皮膚、瞳孔など全身の多様な機能を調節しているため、自律神経研究の対象領域は極めて広範です。研究者も、生理学、解剖学、病理学、薬理学などの基礎医学分野に加え、脳神経内科、循環器内科、眼科、消化器内科などの臨床分野まで、様々な領域から参加しています。

 また、進化の観点からみると、自律神経系はきわめてプリミティヴな神経系であり、感情、情動行動、精神活動とも密接に関わっています。例えば、気持ちが高揚した際に「瞳が輝く」と表現されるのは、交感神経活動の亢進によって瞳孔が散大するためです。また、恐怖や緊張を感じた際に「手に汗握る」「冷や汗をかく」といった現象が生じるのも、交感神経の働きによるものです。さらに、精神的ストレスによって体調を崩す状態は、「自律神経失調」と呼ばれることがあります。

 第79回日本自律神経学会総会では、副会長である慶應義塾大学文学部心理学専攻の梅田聡教授に、心理学関連プログラムの企画をご担当いただいております。そのほかにも、基礎医学~臨床医学領域の多彩な企画講演やシンポジウムを予定しております。「こころと体内環境を調節する自律神経系との関係」を軸に、新たな時代の自律神経学をお楽しみください。

 金沢は、自律神経学とも関わりの深いアドレナリンの結晶抽出に成功した高峰譲吉が幼少期を過ごした地でもあります。金沢城黒門近くには旧居跡が保存されており、学会会場から徒歩で訪れることができます。ぜひ足を運んでいただければ幸いです。また、会場周辺には数多くの名所・史跡が点在しております。学会での発表、討議、研鑽の合間に、金沢の街並みや文化もお楽しみください。

 皆様と学会会場でお会いできることを、心より楽しみにしております。

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